還元
涅槃会に向けて揚げあられを作りました。
檀信徒の皆さんに納めていただいた、お正月の鏡餅が姿を変えて皆さんに戻っていく。
バリッ、ボリッと喜んで頬張っていただけると、少し嬉しい気持ちになります。
布施には「財施と法施の二種あり」と言われ、
寺院(僧団)は私欲の財を持たないが故に、法のみを施すとされてきました。
確かにそうなのですが、現実問題として寺院より給与という形で拙僧は財をいただいている訳で・・・・・・。
公私の線引きが非常に曖昧な部分に僅かなりとも、日々葛藤があります。
布施に見返りは必要ない、とは言うものの心苦しく感じるのは、拙僧の法施が足りてない証拠だろうか。
そんな心苦しさから、一時と言えども解放される、檀信徒の皆さんへの形ある還元。
思えば、世間は還元ブームなのかもしれない。ポイント還元、手数料還元、税まで還元。
払ってる側の負担軽減と言えば聞こえは良いが、結局はいただいている側の心苦しさの解消なのかも。
・・・・・・なんて考えるのは、拙僧の心が貧しいせいだろうか。自省。
とはいえ、喜んでいただけるであろうと喜んで、あられを作りつつ、チョイとひとつまみ。
都合良く幸せな気分に浸っていたりして。
どこまでいっても凡夫の心は離れそうもありません。精進です。
西蔵寺は京都市南区にあるお寺です。
墓地・納骨堂、一般開放中。
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